高校生が大学受験で塾を選ぶ際のオススメ(タイプ別)
- 2024.06.17 | 大学受験と高校生
高校生が大学受験に向けて塾や予備校を選ぶ際に、自分自身の特徴や個性を考える際のアドバイスです。
1.高校生(タイプ別)オススメの塾・個別指導
(学問ノススメ:説明書より抜粋)
自分自身がどのタイプか、自己分析してみてください。分析の軸として、① 「勉強に前向きかどうか?」 ② 「自分ひとりで受験勉強をやり切れるかどうかへの自信」の2つの軸で考えることをオススメします。勉強に前向きかどうかについては、受験勉強が好きか否かということではありません。一般的に、勉強することが嫌いかどうかで考えると良いと思います。すべての科目が好きな人はいません。ただ、大学を目指すのであれば、大学進学につながる勉強が嫌いでは、苦しいだけだと思います。大学を目指すために必要な勉強が嫌いな人は、他の道を探すことが、自然な流れです。すべての人が大学を目指す必要はまったくありません。音楽であれ、スポーツであれ、料理であれ、You Tubeなどのメディアであれ、自分自身が嫌いではないものに一生懸命になることで、道を切り開くことが良い選択だと思います。学校での勉強が嫌いでも、楽しい人生、社会に貢献できる人生を送っている人はたくさんいます。
2.高校生のタイプ
(注)以下の”勉強”は、大学進学に向けた勉強の意味です。大学進学以外にも勉強することは世間にあふれています。スポーツ、芸術、モノづくり、新しいメディアなど。職業という切り口で、考えてみたい人は、以下の本を紹介します(古い本ですが、仕事についてどのように考えるかという点が参考になるはずです)
・新13歳のハローワーク 村上龍
・なぜ僕らは働くのか 池上彰
Type A
勉強に後ろ向きではないが、受験勉強を一人でやり切ることは不安な人です。
Type B
勉強に前向きで、且つ、受験勉強を一人でやり切ることにある程度自身のある人です。
Type C
勉強に前向きではなく、受験勉強を一人でやり切ることに不安がある人。でも、大学受験を考えている人です。
3.高校生のタイプ別 オススメの塾
Type A(ススメ、合格のその先へ)
たくさんの高校生があてはまるかもしれません。こういう人には、個別指導塾がオススメです。高校の授業は集団講義ですので、「個」への授業ではなく、一般化した生徒Aへの授業にならざるを得ません。通常は、クラスの真ん中の理解度を意識した授業や、目的によっては上位層を狙った授業にならざるを得ません。そのこと自体が悪いのではなく、学校という制度を通じた指導はそうならざるを得ないということです。一方で、15年間の人生や学習状況、理解度はそれぞれで異なります。それを補強することに個別指導塾の存在意義があります。個別指導塾の弱点は、指導する教師の質にバラツキがあることです。一人ひとりの個性や学力を理解して指導することは容易ではありません。教師の指導の質をよく見極めることが塾選びのキモです。
Type B(私には、私の勝ち方がある)
このタイプの高校生は、高校での授業を理解して自習することで大学受験に臨めます。また、理解をさらに補強したい場合には、優秀な講師が揃っている大手予備校やオンライン授業を自力で学習することで、大学受験に向かうべきです。今は、You Tubeでも優秀な予備校講師が自主的に無料講義を公開しています。また、大手予備校の優秀な講師の講義は、オンラインであれ教室であれ、常識的に考えると、個別指導塾の講師の指導よりも良質です。弱点は、集団に向けての講義ですので、自力で理解が進まない(あるいはわかったつもりになっている)場合があることです。一番のリスクは、自分自身で受験勉強の計画を創り実行し、理解度を確認し、計画を修正して、受験勉強を自力で進めていく力(PDCA;Plan Do Check Action)が備わっていない場合に、大学受験のPDCAが破綻することです。
Type C(お子様の未来を一緒に)
このタイプの高校生には、個別指導塾がオススメです。Type Aと同じですが、塾利用の目的は異なります。勉強に前向きではないタイプですので、学力をあげることが主たる目的ではなく、勉強をすることを管理してもらうことが主たる目的になります。ダイエットにチャレンジする際に、スポーツジムのコーチに、何を食べているかの報告や毎日の運動を指導してもらうイメージです。このタイプの個別指導塾の場合、大学受験に向けての指導の質というよりは、優しく生徒を受け入れて応援するような指導(講師)が求められていると思います。リスクは、本人にとって最大の努力をした大学受験へのチャレンジになっているのか、ということです。大学受験は将来に向けての通過点に過ぎませんが、高校生にとって大きなチャレンジのはずです。この経験が将来に生きる経験になっているのかどうかが大きな懸念です。
4.まとめ
高校生にとっては初めての大学受験。18年間の勉強の集大成、初めての全国レベルでの競争です。不安があって当たり前です。でも、自分の選択肢を自分で選べる若者になっている年齢です。自己を見つめて、やりたいことをやり遂げるためには、大学への進学か違う道か?を考えてください。進学するならば、どういう戦略で臨むのか、これも自分で考えてください。自分の船は自分で漕いでいってください。自分の船のオールは他人に任せないでください。塾選びもその一つの要素として、真剣に考えれば必ず結論に行きつくはずです。
(文責:学問ノススメ 大井 臨床発達心理士)