「教養としてのスポーツ人類学」寒川 恒夫、2004年、大修館書店
- 2021.08.20 | 書評
スポーツとは何だろう?
オリンピックやパラリンピックでは、20種以上の競技が開催され、多種多様な競技があることを感じます。どの競技の選手も、人並み以上の努力を日々に行なっていることだと思います。なぜ、人はそれほどスポーツに懸命に取り組むのか?と考えたときに、そもそもスポーツとは何だろうと改めて知りたくなりました。
今回紹介する書籍は、スポーツというものを、「文化人類学」という学問分野と「スポーツ科学」という学問分野から学際的に研究する「スポーツ人類学」という分野の書籍です。
著者
寒川 恒夫
1947年生まれ、筑波大学大学院博士課程修了、学術博士。早稲田大学スポーツ科学学術院教授。日本学術会議連携会員。1992年から2011年まで東京大学教育学部・大学院教育学研究科講師。
構成
本書は3部構成になっています。
第1部ではスポーツ人類学とは何かということや研究の対象は何かについて紹介されています。第2部・3部では世界の多様な地域のスポーツが多くの写真とともに紹介されています。
第1部:スポーツ人類学のエッセンス
第2部:スポーツ人類学のアンソロジー
第3部:民族の生活とスポーツ
本書を読んで
スポーツといえば、野球やサッカーなどいわゆる近代スポーツにしか目が行くことはあまりありませんでした。しかし、本書を通じてスポーツが人々のアイデンティティ形成において重要な役割を果たしていることや、世界各地において非常に多様な形で存在していることを知り、スポーツに対する捉え方を拡めることができました。
(文責:井口)