「やり抜く力 GRIT(グリット)」アンジェラ・ダックワース、ダイヤモンド社

1.目標達成には「グリット:やり抜く力」が必要

大学受験は、多くの人にとって、貴重な時間・エネルギーを費やすライフイベントですが、成功のカギは何でしょうか?

もちろん色々な要素がありますが、今日ご紹介する「グリット:やり抜く力」も極めて重要な要素の一つです。

 

2.著者紹介

アンジェラ・ダックワーク(Angela Duckworth)

ペンシルベニア大学心理学部教授。近年、アメリカの教育界で重要視されている「グリット」(やり抜く力)研究の第一人者。2013年、マッカーサー賞(別名「天才賞」)受賞。教育界、ビジネス界、スポーツ界のみならず、ホワイトハウス、世界銀行、経済協力開発機構(OECD)、米国陸軍士官学校など、幅広い分野のリーダーたちから「やり抜く力」を伸ばすためのアドバイスを求められ、助言や講演を行っている。ハーバード大学(神経生物学専攻)を優秀な成績で卒業後、マッキンゼーの経営コンサルタント職を経て、公立中学校の数学の教員となる (著書より引用)

3.内容と構成

本書は3部、13章の構成です。Part1では、グリットとは何か、またなぜ重要なのかが解説されています。続くPart2、Part3ではグリットをどのように伸ばすのかについて、自分の「内側」と「外側」の観点から解説されています。

PART1「やり抜く力」とは何か?なぜそれが重要なのか?

第1章「やり抜く力」の秘密

第2章「才能」では成功できない

第3章 努力と才能の「達成の方程式」

第4章 あなたには「やり抜く力」がどれだけあるか?

第5章 「やり抜く力」は伸ばせる

PART2「やり抜く力」を内側から伸ばす

第6章「興味」を結びつける

第7章 成功する「練習」の法則

第8章 「目的」を見出す

第9章 この「希望」が背中を押す

PART3「やり抜く力」を外側から伸ばす

第10章「やり抜く力」を伸ばす効果的な方法

第11章「課外活動」を絶対にすべし

第12章 まわりに「やり抜く力」を伸ばしてもらう

第13章 最後に

4.本書を読んで

「七転び八起き」という言葉があります。

難しいチャレンジを成功させるには、目的を見失わず、何度も失敗を重ねながら取り組む姿勢が求められます。

自分の取組に対して、強い関心を持ち続け、失敗しても挑戦し続ける粘り強さが必要です。

「グリット」は持って生まれた素質ではなく、トレーニングによって伸ばすことができます。

あきらめない心を持ち続けるためには、身近に「この人のようになりたい」という存在がいるかどうかなど、環境も非常に重要です。

学問ノススメで活躍している大学生講師にインタビューをすると、決して、常に順調だったわけではなく、壁にぶちあたりながらも、その経験を糧にして挑戦を続けたことを教えてくれます。

やり抜く力、覚えておきたい言葉です。

(文責:井口)