【頑張った、頑張らなかった、これから頑張るあなた 受験生へのメッセージ2023 final】
- 2023.03.24 | 高校生・受験生の学び(現在)
2023年春の大学受験の結果が出ました。受験生の皆さん、まずは、お疲れさまでした。みなさんへのメッセージです。
頑張ったあなた、頑張らなかったあなた
学問ノススメでは、卒業時、みなさんにインタビューをして記録に残しています。われわれの指導やサービスの質向上につなげる目的が第一ですが、もう一つの目的は、受験生のみなさんに自分自身の1年間を振り返ってもらうことにあります。その中で、必ず「あなたの1年間を振りかえると何点ですか?」という質問をしています。
今まで60点以下をつけた方はいません。逆に、志望校に合格をして、満面の笑みを浮かべている人も含めて、100点満点をつけた方もいません。私の目から見て、「全力を振り絞って志望校合格にチャレンジ。よく結果を出したなあ」と心から思える方も含めてです。私は、この感想に納得すると同時に、とてもうれしく感じています。
「日本の若者の自尊感情(自分自身に満足している)が国際比較で非常に低い」(内閣府 子供・若者白書(令和元年版)という調査結果を受けて、危機的な状況にあるという論調を目にします。危機的な状況という論調は違うと思っています。調査結果をよく見てみると、「自分自身に満足している」ことが、「自分は他者にとってどうであるか?」「自分にとって他者はどうであるか?」に影響されている、つまり、他者との関係によって自尊感情が左右される、というのが日本の若者の特徴のようです(リクルート進学総研 教えて!「日本の若者の自尊感情」)
東京オリンピック2020の際、「Weの国、Iの国」というブログを書きましたが、日本人の国民性が表れている特徴に過ぎず、危機的な状況という問題提起は当たらないと考えています。ただし、子どもや若者たちに、われわれ大人が自尊心をもった生活をおくっているか、その姿を見せることができているかということは、大きな課題だと思っています。20年後、楽しそうで、生き生きとした顔で生活しているか、子どもたちは大人たちから感じとっていることは間違いありません。
塾生たちの感想は、「頑張った自分を中心に、でも自分だけではなく自分の周囲も含めて、俯瞰的に客観的に振り返ってくれた感想」ととらえています。
これから頑張るあなた
学問ノススメの卒業生。自分自身に満足しているあなた。そうではないあなた。どちらも、この1年間の経験を忘れず、大切にしてもらえれば、こんなうれしいことはありません。その経験が、これから頑張るあなたを創っていきます。大学受験は、通過点に過ぎません。
ススメ、合格のその先へ。
(文責:大井)