AI 2025 流行語大賞

2025年 流行語大賞

クリスマスシーズンになりました。受験生のみなさんはくれぐれも体調に気をつけて過ごしてください。さて、この時期には、流行語大賞、今年の漢字などが発表され、1年を振り返る季節です。流行語大賞は、「働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相」。今年の漢字は「熊」。どちらも、SNS、新聞、TV、ネット記事でよく見た言葉、漢字です。漢字は「米」と僅差の投票結果だったようです。

 

(テレ朝NEWS https://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/900011655.html より)

働いて働いて働いて、、、、

高市総裁が誕生した際の言葉ですが、働き方改革が唱えられている社会で一国のトップがいかがなものかという批判が目につきました。粗品(霜降り明星)の一人賛否風に言えば、「働き方改革を唱える国のリーダーとして、ワークバランスを捨てるなどもってのほかやあ」ただあ~、「1億2千万人の国民の生活を豊かにし、安全を守るリーダー、として立派な姿勢や」ということで、賛否は言いません。私の高市総理への過去の印象は、「強さを感じる人。笑顔がつくり笑顔のように見えるなあ」というものでした。が、就任直後から閣僚に中身の濃い書類で指示を出し、国会答弁でも自分の言葉で誠実に答えようという姿勢が見られ、(政策自体の賛否はともかく)リーダーとして頼もしい人かもなあと思っているところです。中国との関係を「口を滑らせて」不要ないざこざを起こしてしまったのは、外交上の経験不足なのだろうと思います。総理も間違いをして、学習していくことは、私や皆さんと同じです。

 

(毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20251212/k00/00m/040/146000c より)

「熊」の全国での目撃情報や被害報道は、今年の大きなニュースです。また、令和の米騒動が今年前半の話題だったので、この2文字が僅差で投票されたことはその通りだなあと感じています。2024年は「金」でした(オリンピック・パラリンピックでの日本人選手の活躍など)。総投票数は2024年が222,000票、1位の金が12,148票でした。今年は、総投票数は189,000票、熊が23,346票、米が23,166票ですから、得票率が1位と2位で25%弱。昨年は2位が「災」で合わせて10%弱ですから、ここにも今年の世相が出ています。

 

 

AI

AIが私の今年の言葉です。何を今さらという方もいるでしょうが、これほどの速度でAIが進化、普及するとは想像していませんでした。学問ノススメを開校した時(5年前)のブログ記事があります。内容には当時との認識の違いがある点、不変である点が共に含まれていると思っています。

 

現在のAIには、できないこと(学問ノススメが、個別指導で目指す姿)

 

3年前の高校の同窓会で友人(東大大学院教授)が、「AIがヒトを追い越すとき(シンギュラリティ(注))は来ない。なぜならば、AIはヒトから学ぶしかないから」という話をしていました。が、今年の同窓会では、「AIの進化はすさまじい。AIで研究活動に大きな変化が訪れている」との感想を漏らしていました。私も子ども(30代)に”AIとビジネスの関係”についての質問(インターネットが登場した時と比較してインパクトの大きさをどう思うか?)と数年前に質問されたとき、「インターネットが起こしたような情報革命、世の中が変わった時の衝撃とは違う」と答えていました。(注)人工知能(AI)が人間の知能を超越し、自己進化を繰り返すことで社会や人類のあり方を根本的に変えてしまうとされる仮説上の転換点

 

(サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福 Amazonより)

 

世界史の授業で、ルネッサンス期の3大発明(火薬・羅針盤・活版印刷)を習ったはずですが、私はその中でも活版印刷がその後の社会を大きく変えたと思っています。口伝が中心であった社会に、書伝ができるようになり、聖書や哲学、自然科学を始め多様な「知」を多くの人が共有できる世の中になったことで、宗教革命、産業革命に繋がり社会を大きく変化させたと思っています。活版印刷が起こした変化に匹敵する変化をインターネットは起こしてきたと思っています。サピエンス全史という2017年のベストセラーの中で、「人類が生物の中で突出した進化をした最も重要な要因」は『言葉』を獲得したことだという言説があります。生物界で弱者であったヒトが、言葉を獲得したことで、大きな集団として活動することができるようになり、体力もスピードもまったくかなわない動物をコントロールすることができるようになった、ということです。

 

 

言葉も活版印刷もインターネットも、いずれも知を共有、思考、議論することで人は進化してきたと考えています。その人類の「知」を学習し続ける人口知能(AI)が、ヒトの進化にどのような影響を及ぼすか、とても楽しみです。今は、機械学習した知の結集(言葉、画像、音声など)から、予測される情報を出力しているだけのAIですが、「AIは感情や意識を持てるか」という論争も専門家の間で起こっています。私たち学問ノススメでも、AIが得意な分野(外国語の学習など)での活用を始めています。

 

AIに質問してみた。今年の言葉は?

 

 

 

 

AI(Chat GPT)に「2025年のあなたの一番のキーワードは何ですか?」と質問しました(最初の質問「Chat GPTが考える2025年のキーワードを教えてください。理由の説明は50文字以内でお願いします」5つの候補(*)を選んできたので、もう1度質問しました。あなたが考える一番のキーワードを選んでください。理由は100文字以内でお願いします。その答えは以下の通りです。(*)1.生成AIの内製化、2.静かなDX(サイレントDX)、3.人的資本の再定義、4.地方プレミアム化、5.タイパ疲れ、6.AI共存リテラシー

 

生成AIの内製化:AIが「使う道具」から「組織の中に組み込む基盤」へ移行する転換点となり、競争力・安全性・独自性を左右する最重要要素になるため。

 

私の今までの質問を蓄積しているからの答えです。面白くない、意外性のない答えですね。まだまだだ、チャッピー君。

 

 

 

 

(文責:学問ノススメ 大井 臨床発達心理士 詳しい経歴はコチラ