学問ノススメ 講師列伝 その4 チャンスの前髪をつかんだ人

学問ノススメでは、講師が生徒のプライベートコーチとして志望校合格まで伴走していきます。学問ノススメの生命線は、講師の質です。一部の講師については、インタビュー記事をホームページに掲載して、その人となりを紹介しています。講師列伝では、筆者の目から見た講師の個性や特徴を毎月紹介していきます。

第4回は、チャンスの前髪をつかんだ人 です。

 

Dさんは、富山県出身の九大理学部生です。数学科在籍で、将来は数学教師になりたいとのこと。高校時代の数学の先生との出会いがきっかけだったとのことです。公式の成り立ち(意味)を丁寧に教えてもらい、数学の面白さに気づき、将来の進路を決めたそうです。

 

 

数学の面白さとは少し異なりますが、数学者が賛美する「歴史上最も美しい公式」というものがあります。オイラーの公式 と言われるものです。

 

 

eは自然数の逆数を無限に足し合わせたもの(ネイピア数)、iは虚数(二乗すると―1)、πはご存じの円周率(3.14….)です。二乗するとマイナスになる奇妙な数(i)と割り切れない数字πを掛け合わせる。そして、割り切れない数を無限に足し合わせた数eをその奇妙な数(iπ)乗した数。数値を代入すると、eπi=(2.71)(3.14)×1。一体何なんだという数字。これに1を足すと0に帰する。という数式です。

どういうことなんだと思いますが、美しい数式といわれると、たしかにそうだなあと思います。なんと18世紀初めに発見されています。

 

 

数学の魅力は、私は本当のところはわかっていないと思いますが。Dさんにとって、高校時代の先生との出会いは、神様がくれたギフトだったのかもしれません。でも、チャンスの神様には前髪しかないそうですね(ギリシャ神話の神 カイロス(チャンスの語源)には前髪しかなかった)Dさんの日頃の努力があったから、その瞬間をとらえることができたのでしょう。

 

(文責:大井)