学問ノススメ 講師列伝 その8 ~PDCAに取組んだ人~

学問ノススメでは、講師が生徒のプライベートコーチとして志望校合格まで伴走していきます。学問ノススメの生命線は、講師の質です。一部の講師については、インタビュー記事をホームページに掲載して、その人となりを紹介しています。講師列伝では、筆者の目から見た講師の個性や特徴を紹介していきます。

第8回は、PDCAに取組んだ人 Aさん(京大生)です。

 

Aさんは、受験勉強の効率と効果を自分で考えて計画、実行できた人です。志望校の目標点と学力から逆算をした長期計画を自分自身で創り、長期目標を月単位・週単位に分解して、計画を実行。そして、計画と実行を定期的に振り返っています。正に、PDCA(Plan Do Check Action)です。

 

pdca

 

受験生(17‐18才)で、PDCAをここまでできる人はあまりいません。

まず、自分自身に自信がないとできません。学習計画は立てている人が多いと思いますが、合理的な計画になっていないケースがほとんどです。志望校と現在の学力の差分の客観的な分析ができないからです。なんとなく、先生や塾が用意している教材をいつまでに終わらせようという考えでは、まともな計画はできません。

 

 

また、計画通りにいかない場合に、自分自身で見直すことができる精神力が必要です。この取組は、社会人の世界でもできている人は少ないです。計画を立てる⇒やってみる、見直しをせず新たに計画を作る、そして、さらに見直しをせず新しい計画を作る(Plan Do Plan Do……………….) という失敗を繰り返している人(組織)がよく見受けられます。

 

PDCAがうまくいくためには、計画作成の段階で考え抜くことが必要です。計画はほとんどの場合思い通りには行きません。計画を作り直すことが必要になります。いい加減に立てた計画と考え抜いた計画では、ここで大きな差が出ます。考え抜いた計画の場合、計画段階で何が間違っていたかが、失敗をした段階で見えてきます。再計画を立てる際に、その反省が生かせます。

 

 

あせる中でも、Checkができる精神力

もう一つ、簡単そうでできないことが、PDCAのCheckです。先に進んで行きたい気持ちが強いあまり、振り返ることをおろそかにします(Plan Do Plan Do………………です)時間に追われているときは、特にその傾向が強くなります。ここで踏みとどまって、”時間がもったいない、あせりを感じる”中で、Checkに時間を費やすこと。この重要性を理解できていないと、”計画の立てっぱなし=失敗”に陥ります。この作業を受験生で独自にできる精神力がある人はなかなかいません。

 

(藤井八冠と羽生九段の感想戦(対局終了後の振り返り)

 

Aさんは、持ち前の能力を、精神力で培い、最後まで走り切ったランナーだと思います。現在の指導でも、入念な準備と、丁寧な解説資料を、生徒の宿題ノートやチェックテストの結果を踏まえて、本物の個別指導をしてくれています。頼もしい伴走者、プライベートコーチです。すべてのみなさんが同じように、一人で計画を創り、やり切ることはとてもムツカシイことです。私たちが、大学受験のプライベートコーチとしてお手伝いする意味は、ここにあります。

 

 

(文責:大井)