記憶のコツ 処理水準モデル ~心理学と勉強法 2023~

記憶のモデル

学問ノススメのブログ 心理学と勉強法の中で、多くの皆さんから興味を持って頂いたブログを隔週で紹介するシリーズです。今回は、「記憶」に関するブログの中で、記憶のコツ 処理水準モデルについて説明します。

 

 

処理水準モデル

処理水準モデルという考え方があります。認知心理学の実験で、単語を覚える際に、深い処理をした記憶は、感覚的な浅い処理よりも、高い記憶成績を生み出すという結果があります。咀嚼して食べた料理が栄養として体に蓄えられやすいことと同様に、深い処理水準の知識は脳に蓄えられる、人間はそのような仕組みを持っているという考え方です。

 

 

覚える(符号化)ためには、覚え方が大切深く情報処理する)であり、かつ思い出すこと(検索)との関係性も重要という考え方です。受験勉強でも、浅い理解ではなく深く考えながら取り組むことの重要性のヒントがここにあります。英単語を覚える際に、単に単語を音読するだけの場合と、単語を含む例文をイメージしながら覚える場合や語源を調べて覚える場合では、後者の方が深い意味的な処理をしていることになり、長期間覚えられます。

 

 

処理水準モデルで説明した内容について、具体的にはどのように取り組めば、情報は短期記憶から長期記憶へと移す(覚える)ことができるのか?効率的に検索する(思い出す)ことができるのか?脳の仕組みに沿った上手な知識のデータベースの作り方を次回説明します。

 

(文責:大井)