記憶のコツ まとめ ~心理学と勉強法 2023~

学問ノススメのブログ 心理学と勉強法の中で、多くの皆さんから興味を持って頂いたブログを隔週で紹介するシリーズです。今回は、”記憶のコツ(まとめ)” について紹介します。

 

記憶のメカニズム

記憶には、符号化・貯蔵・検索という3段階があること、短期記憶は情報を短期的に記憶するだけでなく、長期記憶と連携して情報を処理する役割があること、さらに、学習する対象を長期記憶として覚えておくためには、処理水準のレベルをあげることが決定的に重要であること、そのための記憶戦略として、覚えようとすることに意味づけをする精緻化や、関連づけて覚えようとする構造化について触れました。人間の記憶のモデルはとても精巧に作られています。でも、物理的な容量の限界もあります。だから、記憶のモデルを理解したうえで、学習に取り組んでほしいのです。

 

 

自分の言葉で構造化

覚えて、ためて、引き出すには、どうしたらいいのか?短期記憶を長期記憶にするには、どういう努力をすればいいのか?ワーキングメモリに負荷をかけないように効果的に検索できるようにするためにはどうするのか?記憶のメカニズムを理解することで、受験勉強に生かしてください。キーワードは、”自分の言葉”で、”構造化”するの2つです。

 

 

通り一遍の浅い学習ではなく、自分の言葉で理解(処理水準モデル→精緻化・生成効果)に努め、容量の決まったコンピューターだからこそ、余計な容量は使わない貯蔵に努める(構造化)。すると、いざというときに、すぐ引き出せる検索(思い出す)ができるようになる。これが、あなたの頭の中に、強固な石垣(記憶)を造るコツです。

 

 

次回からは、考えてわかるとは、どういうことかについて説明していきます。

 

 

(文責:大井)