心理学と勉強法 第3回 記憶のモデル

心理学と勉強法 第3回 記憶のモデル

第3回は、記憶のモデルについて説明します

学習する上で最も基本となるのが、ある物事についての情報を記憶していることです。このレポートを読むためには日本語や情報処理についての情報(知識)が必要です。日本語を知らない人にはこのレポートは読めません。コンピューターの情報処理のイメージがあると、このレポートは理解しやすいでしょう。

人工知能がチェスの世界チャンピオンや囲碁将棋のトッププロに勝った理由は、人工知能が、過去数千年にわたり展開されてきた棋風を圧倒的な情報処理量(2秒で1局など)で学習し記憶することで、目の前の局面での打ち手を記憶に照合して、判断するからです。

知識は、シンプルで基礎的な知識から複雑な知識まで連なって、全体で一つの体系(システム)を作っています。複雑なことを理解するためには、それよりもシンプルなことを記憶して、理解できていることが前提となります。

勉強も同じで、教科を問わず、その内容に習熟していくための第一歩は、前提となる知識や基本的なルールの記憶です。勉強が面白く無い、授業で何を言っているのか分からない、なかなか理解できない分野がある、といった場合この段階で行き詰まっている可能性があります。野球で素振りやキャッチボールができない、ギターで弦が抑えられない段階です。

でも、人間はコンピューターとは違います。何から何まで記憶することは不可能です。

皆さんは昨日の授業の内容は覚えていなくても10年前の出来事(運動会や遠足)は覚えているというようなことはありませんか?なぜこのようなことが起こるのでしょうか?

その仕組みを理解するためには記憶について、その種類と特徴を知ることが必要です。現在理解されている記憶のメカニズムについて、順番に説明していきます。

次回(第4回)テーマ 記憶のモデル「短期記憶と長期記憶」